(1)赤血球形態 4.形の異常

破砕赤血球(red cell fragment, schistocyte, schizocyte, keratocyte) 物理的な力で引き裂かれて断片化した赤血球(red cell fragments)で正常赤血球よりも小さい。形態は小球状型、三角型、ヘルメット型など多彩である(図XV-9)。不安定Hb症でHeinz小体が脾臓で取り除かれた際に生じる赤血球の端を噛みちぎられたようにみえるbite cellも特殊な断片化である。

出現する病態
細小血管症性溶血性貧血(MHA)、播種性血管内凝固症候群 (DIC)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、溶血性尿毒症性症候群(HUS)、癌の骨髄転移、人工弁置換術後、Kasabach-Merritt(カサバッハ・メリット)症候群、熱傷、サラセミア、不安定Hb症、巨赤芽球性貧血などの造血障害

図VII-16. 破砕赤血球
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はじめに
(1)赤血球形態
1. 正常赤血球
2. 大きさの異常
  - 赤血球の大きさ
  - 大きさの異常による貧血の分類
3. 染色性の異常
  - 低色素性
  - 多染性
  - 染色不同症
4. 形の異常
  - 球状赤血球
  - 楕円赤血球
  - 口状赤血球
  - 鎌状赤血球
  - 菲薄赤血球
  - 標的赤血球
  - ウニ状赤血球
  - 有棘赤血球
  - 涙滴赤血球
  - 破砕赤血球
5. 配列の異常
  - 連銭形成
  - 赤血球凝集
6. 赤血球封入体
  - 好塩基性斑点
  - Howell-Jolly小体
  - カボット環
  - Pappenheimer小体
  - Heinz小体
  - 赤芽球
  - マラリア原虫
  - 三日熱マラリアと熱帯熱マラリアの鑑別
(2)赤血球形態異常症例検討
- 破砕赤血球編
- 三日熱マラリア編
- 熱帯熱マラリア編
(3)赤血球恒数
- 赤血球の大きさに基づく貧血の分類
- MCVとRDWによる貧血の鑑別
(4)網赤血球と病態
参考文献


 血液形態Webセミナー - 講義編 - VII 末梢血の赤血球形態